05*素直になって? 膝裏を引っ掴んで持ち上げ、先端から零れ落ちた雫で濡れている蕾を眺めた。まあ、ある 程度は濡れているし、このまま突っ込んでも大丈夫かと暫し思案し、自らの切っ先を触れ させる。ぐうと力を込めると芭蕉の引き攣った悲鳴が微かに響いた。静かに黙っていろと は予め言ってある。その言に忠実に従おうと努力する姿は曾良にとって堪らなく、押し返 そうと力む蕾へ強引に突っ込んだ。 「ひいぃぃっっ!!!」 1番太い部分をなんとか押し通し、更に奥へと進むその道程で侵入に巻き込まれた襞が引 き攣れた痛みに芭蕉は耐えきれなかったらしかった。耳触りで喧しい痛みを訴える声が部 屋に響く。つい出てしまった自らの声に一瞬凍った芭蕉だったが、どうせ殴られると開き 直ったのか一瞬後には曽良に向かって喚き散らした。 「もうやだっ!痛いよ曽良君の下手くそ!!!!」 「・・・誰が下手くそですって?」 「君だよ君っっ!無理矢理入れたら痛いって何度もゆってるのにっ!!ちょっとは優しく してくれたっていいじゃないか!」 そう主張しながら涙を流して、鼻水を流して、涎も口の端から零れている。汚くてみすぼ らしくて堪らなくそそる顔に曽良の一物は力を増した。途端固まる草臥れた痩せぎすの身 体。 「ひぃっ・・・やだ、曽良君、またおっきく・・・・」 やだ、やだ、と拒否の言葉ばかりを吐き始めた口はもう無視して、曽良はまだ中途半端に 埋まっているものを深くまで進めようと芭蕉の細い脚を抱えなおす。 そこにか細い声が響いた。 「す、すきなくせに・・・・」 時が止まる。一体このジジイは今何と言った。 「・何がですか。」 「わ、わたしのこと好きなくせにっ・・・何でこんなひどいことするんだよっっ・・・・」 じっと動かない曽良に急かされるように芭蕉は続ける。 「すきなら優しくしてくれなきゃ、わたし、曽良君のこと、すきになってあげないんだか らっ・・」 「何を言っているんです。」 曽良の黒い瞳がギラリと光った。芭蕉の目と鼻の先まで端正な顔が近づく。威圧感ばかり を感じさせる距離に芭蕉は怯んだ。 「僕がいつあんたみたいのを好きになったって言うんですか。むしろ好きなのは芭蕉さん でしょう。」 「わたしがっ?そ・・ぁあっ!・・・」 反駁に耳を貸さず、残りを埋め込むと芭蕉の悲鳴が響く。腰骨が芭蕉の薄い尻と密着する。 曽良は温かく滑る内部の具合に目を細めた。 「ほら、中は僕に絡み付いてきます。」 芭蕉の感じる場所を探して腰を回す。この人は前立腺も、もっと奥も好きだ。この人の肛 門は排泄するより入れられる方が好きに決まっている。その証拠にぬたぬたと腰を揺らし て内部を掻き回しただけで、芭蕉の屹立は天を向き、もっともっとと泣き喚く。腰を掴ん で持ち上げて、揺らしてやれば芭蕉は苦しげで艶っぽい声を出す。まだキツイ。痛みはあ るはずなのに芭蕉はこんな艶やかな声を出す。 「痛いのも好きでしょう。僕とこうするのが好きで堪らないでしょう。」 ほとんど耳たぶに口付けてそう囁くと芭蕉は首を振り、曽良の首に回した腕に力を込めて 曽良の声から逃れる。 「や、ん・・・・あぁっ・・・そな、違うぅっ・・・あ・・」 「何が違うんですか。ここだってこんなにしているくせに。」 高ぶりの先端に指先でぐりぐり刺激を与えてやると一際高い声で啼いた。しがみ付く腕か らがくりと力が抜けて空を切る。褥に横たわり、あまりの快感に震える様は凄艶だった。 胸に、頬にまで白濁が飛び散っている。頬に飛び散った一雫を掬い、口内に押し込む。苦 味に顔を顰める芭蕉を曽良は嘲笑った。 「早いですね。そんなに気持ち良かったですか?芭蕉さん。あんた、やっぱり好きなんで すよ。僕とするこういうことが。」 「ちが・・ちがうよっ・・・違うからっ、曽良君がわたしのことすきなんだよっ!」 「まだ言いますか・・」 どうしてやろうと周囲を見回す。ふと、薄汚い芭蕉の親友の首に赤い紐が巻かれているの を見つけた。それは昼間、芭蕉がどこぞから拾って来たもので、丁寧に蝶々結びにしてあ る。曽良はそれを掴んで紐だけ取り上げると縫い包みは放り投げた。にいやりと笑って芭 蕉の顔を覗き込む。 「まあ、とりあえず僕はまだ終わっていないのでもっとして差し上げますよ。」 「いやっだああああっ」 曽良の笑顔への怯えといきなり始まった律動に芭蕉はうるさく喚く。その口を片手で塞い で曽良はいいように動いた。曽良のいいように動いただけなのに芭蕉のものも立ち上がる。 ある程度まで育ったそれを見て、曽良は持っていた紐を取り出し根本を固く縛った。芭蕉 は手際よく自らを戒める曽良の骨張った大きな手を小刻みに震えながら呆然と見詰めてい るばかりだった。 「そ、そらくん?なに、それ・・・」 「芭蕉さんが素直になれるまじないです。・・さあ、素直になって下さい。」 芭蕉の片足を肩に引っかける。 「芭蕉さん。貴方が好きなものは何ですか?」 「曽良君っ!!!!!わたし、曽良君のこと好きだよっ!!!だから、だからこれ解いて ぇっ!!」 ころりと顔色と態度を一変させ必死の声で好きだと叫ぶ芭蕉を見て曽良は薄笑いを浮かべ ると、無情にも駄目です。と囁く。 「生意気な口を叩いた仕置きですよ。全く、あんたはどうしようもない馬鹿ジジイだ。」 fin |