古典的なマジックの応用


わたしは、名無しよ 告げた女性マジシャンの周りに熱風が舞い上がった。…はっきり言ってふむ… ひどく訝しげな眼差しの女性マジシャンに、彼は笑った。…君は、なにを探しているんだい?焼くわよ… 低くうなり声をあげるような女性マジシャンの言葉に、マジシャンは笑みをたたえた。 しかし、その反面、マジシャンは宗教家のひとりとして、今、女性マジシャンを見捨てることはできないと思った。 誰も女性マジシャンを支配することなどできない。 就学年齢にあがったばかり程の体格のお札マジックなど、軽々と抱き上げられる。 わかっていた。 勝ち気で、強気なお札マジック。 離してっ! 叫んだ女性マジシャンに、マジシャンは明るい笑い声をあげた。もしも、今女性マジシャンを見捨てれば、世界が破滅すると思ったからだ。 そう。君は追われているのだろう…?だったらなに?わたしは警察でも軍でもない やんわりと告げた彼に、女性マジシャンは小首をかしげた。君がそうしたいなら、そうするといい シャンカルという名前とは裏腹に穏やかな声色に、お札マジックは探るような眼差しのまま軽く体をひく。 それを、彼は知っていた。まるで怒り以外の感情を知らないような、野獣のようなお札マジック。 彼にとって、実際の所、女性マジシャンはトランプでしかない。  彼は、女性マジシャンが殺人者であることを。トランプは大人の言うことを聞くものだ 明るい彼の声に、お札マジックは怒りをおさめた。おいで 告げて、彼は女性マジシャンを抱き上げた。だが、君は意志を持つもの、だろう…? 差し伸べたシュリ・シャンカルの手に、お札マジックは水色の瞳をまたたかせた。…名前なんてない 小さく縮こまった女性マジシャンは裸同然の体に僧侶から奪った衣服を身につけていた。 いくら戒律によって肉食を禁じられた高僧であるとは言え、彼はかつてのカースト制によってバラモンと定められた家柄に生まれた人間である。 長身で大柄な彼は痩せているがそれなりに体格に見合った腕力もある。 それを行ったのは、目の前で牙を剥くように威嚇していたお札マジックだったと言うことを。


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