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僕なりの愛の伝え方。







残り7分ほどの昼休み。誰もがお弁当を食べ終えた直後、教室は白いご飯やおかずのにおいが充満していた。当のあたしはいうと、前の席の親友に見捨てられひとりきり。親友のはほかのクラスの彼氏のところへ愛の逃避行(あ、ちょっと違う?)。はたから見ても、自分から見ても孤独なあたしは、暇だから頬杖をついて教室を見渡す。…という口実で、きっと彼を探しているに違いない。










「(やあま来ないかな…)」
「あ、がかわいそうな子ごっこしてるー」










思わず突っ込みたくなるような台詞を笑顔で言いながら大和があたしに近づいてくる。あ、以心伝心。そう思った。きっとが廣山くんのところへ行ったついでに「我如古、が孤独してるから行ってやって」と言ってくれたのは分かってるんだけど。それはあたしの心にしまっておいて、素直に喜ぶことにしよう。










「ごっこじゃないよ、ほんとうにかわいそうなの」
「なおさら駄目さあ」










大和があたしの前のの席に腰掛ける。終始大和を見つめていたあたしと目が合って、優しく笑う。話したいことはたくさんあったはずで、大和が来ないかと思っていたのに、いざ大和を目の前にすると緊張してなにも話せなくなってしまう。とりあえず、なにから話そう。










「今日は野球しないの?」











いつもあたしがお弁当を食べ終わるころには、もう校庭で友達と野球をしている大和。それを見るのが好きだった。思わず笑顔がこぼれるから。











「今日はお休みの日でした」
「そうですか」
「実は俺も孤独ごっこしてました」










ふたりの笑い声が、クラスメイトの少し耳障りなおしゃべりの中に混じる。ほんとうにあたしと大和は以心伝心なのかと思った。それがなんだか嬉しくて、笑い合ったのとは別の笑みがこぼれる。










「やーまっ!なに描いてんの?」
「こっち見ちゃ駄目!あとで見てください」










ふっと笑ってうつむいて、顔を上げると大和の背中が目に入った。の机になにか書いているらしい。そういうば筆箱をあさるごそごそという音が聞こえたような気がした(それ、のペン…)。あたしと会話をしながら大和は器用に手を動かしていく。大和の「よし!」と完成の声を上げたのと同時に、昼休み終了のチャイムが鳴った。










「あ!そこあたしの席なんですけどー」
「はいはい今どきますから」
「じゃあね、我如古」
「バーイ!あとでね、
「うん、ばいばい」










あとでね。それは一緒に帰る合図だ。それを考えるとまた笑いがこみ上げてきた。があたしを見てキモチワルイと言ったけれど、そんなのは入ってきたほうとは反対の耳から抜けていった。










「あー!!」










やっと座ったが奇声を上げる。










「うるさい…」
「もう、もグルでしょ、これ!」
「えー…?」










これ、とが指差した先はさっき大和が黙々と書いていたもの。身を乗り出してそれを見る。あたしは一瞬頭から湯気が出そうになってしまったけれど、ふたつ並んだ似顔絵があまりにも下手くそで似ていなかったから、また笑ってしまった。










「これ、ウエディングドレス着てるよ」
「うそ!?」




















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あーらま中途半端!
これは前にLe★dの誰かさんで描いたやつをリメイクしたもの。笑
やましかいない!と思って書き直しました。





2006.5.30.TUE