
私の人格形成(または崩壊)に役立ったアルバムです
”15、16、17と、私の人生暗かった...”(from 圭子の夢は夜ひらく)
David Bowie "Space Oddity" <1969> | |
![]() | 私のポストパンクは、ボウイーでした。 もちろんボウイーはパンクの到来よりもはるか昔から活動してましたが、私が始めて耳にしたのは79年の「ロジャー」からでした。 それから MTV到来で、みんなそろってウキウキ踊り出し、それに乗じた彼の「レッツ・ダンス」が出るまでの4年の間、私はボウイーの古いアルバムを買いまくりました。 結局その中で一番好きなのがこれです。アコースティックなサイケデリックサウンドのこのアルバムは、彼の非常に個人的な夢の世界を覗いているようで、聴くといつもぽわ〜んと酔った気分になります。 まだ無名の青年であるボウイーの魂がこもってます。 純粋で感受性が強く、情け深くって、そして哲学的なものに憧れる、そんな若者の世界です。 |
the Velvet Underground "Loaded" <1970> | |
![]() | ボウイーからルー・リード(ソロ)を辿ってVUを発見した時はまさにこのアルバムの『ロックンロール』の歌詞と同じ、
音楽に救われた気持でした。 というか既に音楽が私の生活の糧となってましたが、それを言葉にしてルー・リードが歌ったので感動しました。 のっけから『who loves the sun』『sweet Jane』 『rock'n roll』と、はぁーっと、疲れるぐらいカッコイイ曲が続きます。 最後の 『Oh! Sweet Nothin’』を聴き終ると、もう力が尽きて放心状態。 VUのアルバムの中では一番ポップですが、だからなんだって言うんだ!? 私はこれがいちばん好き!! |
Lou Reed "Transformer" <1972> | |
![]() | ボウイー繋がりで発見したルー・リード。(ボウイーがプロデュースを担当)。 でも、全然ボウイーと違った。
『ヴィシャス』、とか 『アンディズ・チェスト』とかあやしい内容の曲が多いけど、なぜかグラム・ロックに漂う妖気が無い。 そのかわりに、とても悲しくて、それと同時にあの乾いた声の効果もあって、諦観の境地に至ってる気がした。 名曲、『ワイルドサイドを歩け』は何百回聴いても飽きない。 フワフワしてるのにかなり説得力がある。 これを聞いたら、もう真っ当な道は歩けない。 私はこのまま、フワフワと天国までワイルドサイドを歩いていきます。 テュテュテュッテュテュッテュッテュテュ...。 |
T-Rex "Greatest Hits" <1973> | |
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デビッド・ボウイー、ルー・リードと来れば、もちろんTレックスを聴かずには進めないでしょう。 もちろんリアルタイムで聴いたわけじゃなく、この人もう死んじゃったのかっていう感じてこのベスト盤を買いました。 決して嵌まるサウンドじゃないんだけど、この軽さは何なの!? 歌詞なんてまるでアホじゃん!! 『20世紀の男の子、君のおもちゃになりたい』とか、『テレグラム・サム、君は僕の一番の男!!』とか... 歌いかたもかなりフザけてて、真剣さが皆無ってとこがすごく気に入ったんだと思う。 世の中を舐めてるっていうか、こんなこと歌いながら死んじゃったのか...なんて考えたら、なんかとっても貴重に思えてきた。 結局これ一枚しかTレックスは持ってませんでしたが、レコードをかけて一緒に歌いまくった回数が一番多いアルバムだと思う。 |
Kate Bush "Kick Inside" <1978> | |
![]() | 小学校のころ、『ナルニア物語』とか『不思議な国のアリス』とか 『グリーン・ノウ物語』とか、ビクトリア調のファンタジーものばかり読んでました。 そのイメージの延長がケイト・ブッシュでした。 まず、あの歌声が人間じゃない。 悪魔の呪文みたいだったり、鳥のさえずりみたいだったり。 いろんな事を想像しながら聴いてたなぁ。 もちろん、ブロンデの『嵐が丘』をすぐ借りて読んだけど、そんなに面白いとは思わなかった。 やっぱり、ケイトは妖精物語なんだよなぁ、私の中では。 ゴシックの元祖かもしれない。 ケイトの2001年12月のインタビューを読んでみる |
Tubeway Army "Tubeway Army" <1978> | |
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始めてテクノ・ミュージックという言葉が現れた当時、アメリカでは『DEVO』、ドイツでは『クラフトワーク』、そしてイギリスではこの『チューブウェイ・アーミー』を率いるゲイリー・ニューマンだったと思う。 この三つの中で、メランコリーな感情を持ち合わせてしまったロボット人間は、やはりゲイリー・ニューマンでしょう。 映画『ブレード・ランナー』のアンドロイドのような哀れさを見せていた。 テクノと言えども、このデビューアルバムはオルガン・ミュージックと言った方がいいかも。 あまりテクノ好きでなかった私が気に入ってしまったのも、そのシンプルさのせいです。 なんか私でも弾けそうな伴奏が多かった。 歌詞も寂しくて暗くて、ひねくれモノの中学生だった私にはツボでした。 |
| the Slits "Cut" <1979> | |
![]() | 「自分の道は自分で決める/大好きなものを追うし/大嫌いなものは大嫌い 」(Adventures Close to Home) 17歳のアリは当時こう歌ってたけど、私はいつまでたってもこうだなぁ。 スリッツのこのデビューアルバムは、フェミニズムとアンチ・コマーシャリズム、10代の恋愛のアホらしさ、などなどが、かなり粗削りな音にのって歌われてます。 パンクとレゲェ(ダブミュージック)の奇妙な交差も刺激的。 女の子だけのパンクバンドで、しかも、メンバーのほとんどは10代。ボーカルのアリは当時仲間だった、ジョンやシドのことを、「わけのわかんない事やってるだけだから、相手にしない方がいい」(So Tough) と言い放つ。 バンドはクラッシュのホワイトライオットツアーの前座を務めたりもしてたんだけど、アバンギャルドな点ではピストルズやクラッシュよりも上手 だと思います。 |
the Raincoats "the Raincoats"<1979> | |
![]() | 初めて聴いたレインコーツの曲は『イン・ラブ』。 ゆっくりテンポのダブで始まるこの曲、蓄音機から流れてくるような音質の荒いボーカルは、「恋をするのは心が痛くって耐えきれない」 と歌う。 恋する相手に告げるラブソングでは無く、あくまでも自分の中で消化しようとする閉鎖された恋の唄。 今聴いても、とってもエモーショナルになります。 キンクスのカバー『ローラ』も、彼女らが歌うともっとグっと来ます。 どの曲もみんな切なくて、感情を擦り減らずにして聴けません。 レインコーツはスリッツのパームオリーヴがドラマーです。 スリッツのフェミニズムを引き継いでますが、そこに繊細さを足したのがレインコーツです。 |
Jonathan Richman & Modern Lovers "JonathanRichman & Modern Lovers"<1976> | |
![]() | 始めて一枚を通して聴いたジョナサンのアルバム。 昔ながらのロックンロールに、表面的なカッコよさを全て取り除いて、これが自分なんだよ〜、っと歌ってるみたい。 『ニュー・イングランドが大好きさ〜、』『スーパーに雪男がいるよ〜、』『虫さん、ボクを怖がらないでねぇ、』『火星人が、やって来た、チープなモーテルに泊まってるよ』 なんだ、これって言う驚きと一緒に感じる、この心地良さは、何なんだろう? 良くわかんないまま、何度も何度も聴いてました。 私は、ジョナサンの伝説的なファーストは持ってないし、あんまり好きではありません。私のジョナサンは、ここから始まりました。 |
Ian Dury "New Boots & Panties!!"<1977> | |
![]() | ♪ホーニー・モーニー・ムー♪ とか、♪ビーラー・リッキー・ディッキー♪とか、とっても語呂が良いので、何の事言ってるのか全く不明だったにもかかわらず口ずさんでいたなぁ。 スッチャ、スッチャ、スッチャ、スッチャっていう軽〜いリズムにイアンデュリーのドライなコックニー英語が乗ってるだけで気持ち良かった。 言葉の響きがこんなにおもしろいというのを発見したのもこの頃です。 デュリーのボーカルをインストロメンタルの一つとして聴いていたのかもしれません。 だいぶ後になって歌詞の内容も分かるようになり、中学生の聴くものではなかったという事を知りました。 1978年のイアンデュリーのインタビューを読んでみる |
the Roches " the Roches" <1979> | |
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こういうのを私はとってもカワイイって感じてました。 パンクな態度をとって、あとからゴメンナサイって謝るような浅はかさとか(Mr. Sellack)、イギーポップの『I WANNA BE YOUR DOG』に答えるような 『人間なんかより、犬でいる方がずっとましかも...』なんて歌ったり(Damned Old Dog)。 アコースティックで、とっても軽い乗りなのだけど、ローチェスの3人姉妹はもともと、クラッシックのボイス・トレーニングの経験があり、おまけにこのファーストはロバートフィリップのプロデュースという事もあって、とっても優れた出来になってます。 |
Tom Robinson Band "Power in the Darkness"<1978> | |
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トム・ロビンソンはカッコいいロックンロールをつくり、それにのせてストレートな社会的メッセージを雄弁に語っていた。
でもなによりも、インパクトがあったのは、カミング・アウトしたゲイであること。 ボウイーやその他、アンドロジナス的なグラムロックは溢れてたけど、誰もはっきり自分はゲイだと言える奴なんていなかったし、ファッションだけどんどん先を行って、スピリットは何処かに行っていた。 でもロビンソンは見た目はバイクに皮ジャン、ショートヘアという、ブルース・スプリングスティーンみたいな、普通のロックンローラーなのに、はっきり 『自分はゲイであることが喜びだ』なんて歌うのですから、この時代の私にとってはショックでした。 差別されてるのは、貧困層、有色人種だけじゃないという事をまじめに世の中に発信したロビンソンはホンモノでした。 |
the Clash "London Calling" <1979> | |
![]() | まだ中学生に入ったばかりの私はピストルズに共感するほど世の中を諦めきってなかった。(アタリマエ!!) それで、嵌まったのが戦闘者クラッシュ。 ポスターとシングル盤のオマケ付のこのクラッシュの新作二枚組みのアルバムを予約して買った時の嬉しさ、忘れられません。 歌詞カードに散らばるたくさんのクラッシュのスナップ。 カッコイイの一言。 服装とか真似したいって思ったけど、こんな田舎で何処から、どうやって始めていいのか? 土方の作業服が近いかなぁ、なんて考えてました。 そんなカワイイ思いでがたくさんあります。 確か、中学校の卒業文集にもクラッシュについて書いてたなぁ。 ジョー・ストラマーのインタビューを読む |
Joe Jackson "Look Sharp!" <1979> |
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![]() | 『イカス〜ッ』ていう死語がピッタリするような一枚。 正統な音楽の才能がある人がパンクをやったという珍しいアルバム。 でもジョー・ジャクソンが、クラッシクもジャズも出きる人と知ったのは随分後からで、当時はただカッコイ〜ィの一言でした。 アルバム・タイトル曲『カッコつけろよ!!(You gotta look sharp )』と歌っているので、パンクは彼の取ったスタイルだと言う事がわかるんだけど、 もともと、余り容姿のいい方でないジョー・ジャクソンが言ってるからこそ、カッコイイ。 実際歌詞の内容はラブ・ソングが多い。 そのラブソングも陳腐で薄っぺらなモノじゃなくって、恋に対してもパンクの怒りがみえて、それをガンガン吐き出していて、聴いた後スカっとします。 |
the Specials "the Specials" <1979> | |
![]() | レゲエとかスカとか全然知らなかったけど、スペシャルズを聴いてこれは私の好きな音だっ!!ってはっきりわかりました。 態度はパンクなのに音楽のセンスは抜群!! やたらメンバーがたくさんいて、人種が交じっているのも新鮮でした。 『ギャング・スター』なんて、聴けば聴くほどいい。哀愁漂うギターの音も何ともいえず、それに何と言ってもテリーホールの声!!たまらない 彼がファン・ボーイ・スリーになっても、ソロになっても、どんな曲を歌ってもあの歌声で私はヘロヘロになってしまう。 当時は第二のスカ・ブームと騒がれてあっという間に消えていきましたが、私はいつまでもしつこく聴いてました。 |